皮膚科や形成外科で 超音波検査エコー検査を行っているクリニックは稀だと思いますが 今年当院で超音波エコー装置を導入しました。主に「皮膚や皮膚の下のできもの」の検査に使用しています。これらは、顔から足の先まで全身にどこにできても不思議ではありませんし、「できもの」の種類も想像以上に多くのものがあります。
日常で治療する皮膚腫瘍の多くは「良性」ですが、中には「悪性」のものもあります。そのため、診断をきっちり行った上での治療が大切です。
診察では 主に視診、触診で診断します。大きなものや深いのは 術前にCTやMRI検査を近医の病院に依頼し検査結果を見て手術という流れになります。エコー検査は CT、MRIを検査するまでもないけれども少し?とういう病変にとても役立ちます。CT検査のように、放射線被爆しないので、子どもや妊婦でも安心して検査することができます。しこりのある皮膚に専用のジェルを塗り、エコー機器を当てるだけの検査で痛くもありません。
手術をする皮膚科・形成外科の先生には外来に一台お勧めです。「多分 ガングリオン」、穿刺し「やっぱりガングリオン」ではなくなります。手術する際にも 腫瘍の位置、特に底面の部位が分かり安心できます。筋肉に入っている脂肪腫なのか骨膜に接ししている脂肪腫なのか・・・。
額部にできた腫瘍を脂肪腫だと思って摘出しよとしたら 頭蓋内よりの腫瘍だったいうことも聞いたことがありますのでそういった心配もなくなります。
エコーでもはっきりしないものは やはりMRIです。
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